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マインド・コントロ-ルとは何か 単行本 – 1995/7/31
西田 公昭
(著)
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- 本の長さ246ページ
- 言語日本語
- 出版社紀伊國屋書店
- 発売日1995/7/31
- ISBN-104314007133
- ISBN-13978-4314007139
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
多くの人が一生のうち何回か破壊的カルトからマインドコントロールの攻撃を受けるだろう。その時人はどう対処するだろう。それに抵抗したり防衛したりは出来る。正しい知識を持つことがその最大の防御になるのだ。
登録情報
- 出版社 : 紀伊國屋書店 (1995/7/31)
- 発売日 : 1995/7/31
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 246ページ
- ISBN-10 : 4314007133
- ISBN-13 : 978-4314007139
- Amazon 売れ筋ランキング: - 347,876位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2024年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
多少の傷みがあると注意書きがありました。でも、目を凝らして見れば、少し表紙にスレがある程度。中身はきれいでした。
2016年1月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
途中で飽きて眠くなります。
少しずつ読んでいますが、いつ読み切るかわからない程度。
少しずつ読んでいますが、いつ読み切るかわからない程度。
2012年11月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
巷間に溢れている「思い通りにする〜」や「〜の心が手に取るようにわかる」本はすべて、
この本を焼きなおしているのか?と思わせるような網羅性です。
もちろん、マインドコントロールに焦点を当ててますが洗脳との違いも詳しく書かれています(NLPのような擬似的な心理学は対象外です)。
平易な書きぶりですが学術書としても読めます(軽い読み物だと思うとしんどいかも)。
私たちの行う判断の脆さを痛感させられる本です。
有名なミルグラムの実験も記載されています。
ヒトラーひとりを憎悪して「ありえない」「許すべきでない」「二度と起こさせない」と感情的に思う人たちが、
また同じように名前の違うヒトラーを易々と生み出す可能性が書かれていると思います。
(つまり東条英機やオウムを個人的に非難しても意味がない)
状況といったものがもつ重要さ・・・一度作られた状況に対して人間は逃げるのではなく同化して状況の強化に手助けしてしまう。
人間関係や情報の分断や偏向性がもつ恐ろしさ・・・人間関係が分断されて一定の情報を多量に浴びると、間違った判断に誘導されていても自分で判断したものだと思うようになる。色付けされた概念を前もって利用させておくと、個々人の信念体系に影響をあたえ、間違いに気づきにくくなるどころか、自己に都合のいいように解釈しだす(2ch等は負のイメージ概念で構成されているので、そこにどっぷり浸かっていれば、自ら負のイメージ世界を構成しだすというように読めます。もしかすると表現の自由で守られていますが暴力や性についても同様かも)。
「自分の意志しだいでどうにでも自由になると思い込んでいることが多い」だから「やってみなきゃあ、わからない。とりあえず経験してみてからでも遅くはない」という軽い気持ちで動くが、それは非常に要注意なのだ。ふたたび抜けようと思っても、動き出したものは個人レベルでも社会レベルでもなかなか止めることができない。→ちょっと意訳しましたが、それってまるで民主党政権を選んだことのようにも・・・・
最後にエイリッヒフロムを引用されています。
人間は不安を抱くものであり、現代人はそれから逃げようとして自由を放棄し、強力なものに支配してもらいたいと願う傾向がある。
だから単純で断定的、権威的な話を、よいと判断してしまう。
根っこにあるのは、なかなか見直すことができない個人の思考のrigidity(固さ)であり、曖昧なものに対する嫌悪感であり、これが他者からの影響を易々と受けさせる原因である。つまりそれが人の心理の弱さの正体である。
としています。
ひょっとしたらそれが社会の問題の正体なのかもしれません。
単なるオウム事件等のような特殊な事件だけでなく、社会のあり方、個々人のあり方を根本的に問い直す契機にもなりうる本ではないかと思います。
ちょっと社会へ敷衍してレビューしましたが、この本が書かれた17年前より人々の心理的状況は悪くなっているように思います。それだけ不安が増しているのでしょう。危険です・・・
☆5つでもいいですが、できれば最新の知見を含んだものも読みたかった、この17年間を俯瞰してほしいという個人的欲求から☆一つ減らしました。
この本を焼きなおしているのか?と思わせるような網羅性です。
もちろん、マインドコントロールに焦点を当ててますが洗脳との違いも詳しく書かれています(NLPのような擬似的な心理学は対象外です)。
平易な書きぶりですが学術書としても読めます(軽い読み物だと思うとしんどいかも)。
私たちの行う判断の脆さを痛感させられる本です。
有名なミルグラムの実験も記載されています。
ヒトラーひとりを憎悪して「ありえない」「許すべきでない」「二度と起こさせない」と感情的に思う人たちが、
また同じように名前の違うヒトラーを易々と生み出す可能性が書かれていると思います。
(つまり東条英機やオウムを個人的に非難しても意味がない)
状況といったものがもつ重要さ・・・一度作られた状況に対して人間は逃げるのではなく同化して状況の強化に手助けしてしまう。
人間関係や情報の分断や偏向性がもつ恐ろしさ・・・人間関係が分断されて一定の情報を多量に浴びると、間違った判断に誘導されていても自分で判断したものだと思うようになる。色付けされた概念を前もって利用させておくと、個々人の信念体系に影響をあたえ、間違いに気づきにくくなるどころか、自己に都合のいいように解釈しだす(2ch等は負のイメージ概念で構成されているので、そこにどっぷり浸かっていれば、自ら負のイメージ世界を構成しだすというように読めます。もしかすると表現の自由で守られていますが暴力や性についても同様かも)。
「自分の意志しだいでどうにでも自由になると思い込んでいることが多い」だから「やってみなきゃあ、わからない。とりあえず経験してみてからでも遅くはない」という軽い気持ちで動くが、それは非常に要注意なのだ。ふたたび抜けようと思っても、動き出したものは個人レベルでも社会レベルでもなかなか止めることができない。→ちょっと意訳しましたが、それってまるで民主党政権を選んだことのようにも・・・・
最後にエイリッヒフロムを引用されています。
人間は不安を抱くものであり、現代人はそれから逃げようとして自由を放棄し、強力なものに支配してもらいたいと願う傾向がある。
だから単純で断定的、権威的な話を、よいと判断してしまう。
根っこにあるのは、なかなか見直すことができない個人の思考のrigidity(固さ)であり、曖昧なものに対する嫌悪感であり、これが他者からの影響を易々と受けさせる原因である。つまりそれが人の心理の弱さの正体である。
としています。
ひょっとしたらそれが社会の問題の正体なのかもしれません。
単なるオウム事件等のような特殊な事件だけでなく、社会のあり方、個々人のあり方を根本的に問い直す契機にもなりうる本ではないかと思います。
ちょっと社会へ敷衍してレビューしましたが、この本が書かれた17年前より人々の心理的状況は悪くなっているように思います。それだけ不安が増しているのでしょう。危険です・・・
☆5つでもいいですが、できれば最新の知見を含んだものも読みたかった、この17年間を俯瞰してほしいという個人的欲求から☆一つ減らしました。
2022年9月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
社会の状況によって人の"心"がどのようになるのかを研究する社会心理学の立場から、人々がどのように組織に支配され依存していくのかが記されています。個人と社会の関わりによって個人の意思決定や行動が変化する構造を分解していく面白さを改めて感じることができました。今は「私はそんな支配をされない」と思っていても、カルト組織は「自ら考えたように思わせる」ので、知らないうちに…、気づいた時にはすでに…、なんてこともあり得るんだなと思いました。
1995年の出版から20年以上経ちましたが、インターネットでの情報収集が容易になるなど社会が変化した現代では、どのようにカルト組織による支配の形が変化したのか、それとも大して変わらないのか、また、新しい研究成果は出てきたのか、などが気になりました。
有名な単純接触効果や不協和理論をはじめとして、今では倫理的に行うことが難しい監獄実験など、社会心理学を学習すると出てくる色々な理論や実験も紹介されていたので、これから本格的に社会心理学を学ぼうとする人の学習にも十分使えるように感じました。
1995年の出版から20年以上経ちましたが、インターネットでの情報収集が容易になるなど社会が変化した現代では、どのようにカルト組織による支配の形が変化したのか、それとも大して変わらないのか、また、新しい研究成果は出てきたのか、などが気になりました。
有名な単純接触効果や不協和理論をはじめとして、今では倫理的に行うことが難しい監獄実験など、社会心理学を学習すると出てくる色々な理論や実験も紹介されていたので、これから本格的に社会心理学を学ぼうとする人の学習にも十分使えるように感じました。
2014年7月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
親に頼まれて購入。なんでこんなもん買うんだろ。とりあえず購入。
2019年3月31日に日本でレビュー済み
他の人も書いていますが、読みにくい。
うまいとはいえない接続詞の使い方、主部と述部のねじれ、説明不足等々で頭が混乱してきます。
内容は社会心理学の研究結果を根拠にマインドコントロールを説明しています。
ただ、その研究結果を無批判で援用しているのがどうなのかなと思いました。
(たとえば行動が内面を変えると説明する箇所で、問題・批判の多いジンバルドーの監獄実験を援用しています)
著者自身の、元カルト信者への調査も若干入ってますが、聞き取り止まりで新しい理論の構築には至っていないようです。
それ以外の部分は、「~かもしれない」「~のようだ」調で少々心許ない。
著者も全体をまだよく見通せてないうちに書いたんじゃないんですかね。
岡田尊司氏のマインドコントロール本も読みましたが、そちらもやっぱり読みにくい。
なんででしょうね。
うまいとはいえない接続詞の使い方、主部と述部のねじれ、説明不足等々で頭が混乱してきます。
内容は社会心理学の研究結果を根拠にマインドコントロールを説明しています。
ただ、その研究結果を無批判で援用しているのがどうなのかなと思いました。
(たとえば行動が内面を変えると説明する箇所で、問題・批判の多いジンバルドーの監獄実験を援用しています)
著者自身の、元カルト信者への調査も若干入ってますが、聞き取り止まりで新しい理論の構築には至っていないようです。
それ以外の部分は、「~かもしれない」「~のようだ」調で少々心許ない。
著者も全体をまだよく見通せてないうちに書いたんじゃないんですかね。
岡田尊司氏のマインドコントロール本も読みましたが、そちらもやっぱり読みにくい。
なんででしょうね。
2011年12月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
洗脳とマインドコントロールの違いの説明や、
実際の事件・臨床実験などのデータを多数交えながらの解説がとても分かりやすく説得力があります。
この本を読んで、マインドコントロールに対する恐怖心や考え方がガラッと変わりました。
マインドコントロールはとても科学的なもので、だれにでも被害にあう可能性があるのだと思い知らされました。
カルト集団の例を中心に順を追って解説されていますが、
この本を読むことでマインドコントロールの仕組みが理解できます。
抽象的な言葉などでごまかしたり恐怖心をあおったりしているだけの中身のない本ではなく、
社会臨床学や心理学などの実験や社会的事件などをきちんと示して、
人の思考や心の原理について分かりやすい言葉や例で説明してあるので納得できます。
高校教師がナチス支配下の全体主義を教えるために授業で始めたゲームが、
全校生徒を巻き込んでマインドコントロールされた集団へと変貌してしまう「ザ・ウェーブ」の事件の話がとても印象的でした。
またマインドコントロールからの脱却方法についての説明や、
カルト集団から離脱した人たちやその家族のリアルな証言が何とも言えない気持ちにさせられました。
実際の事件・臨床実験などのデータを多数交えながらの解説がとても分かりやすく説得力があります。
この本を読んで、マインドコントロールに対する恐怖心や考え方がガラッと変わりました。
マインドコントロールはとても科学的なもので、だれにでも被害にあう可能性があるのだと思い知らされました。
カルト集団の例を中心に順を追って解説されていますが、
この本を読むことでマインドコントロールの仕組みが理解できます。
抽象的な言葉などでごまかしたり恐怖心をあおったりしているだけの中身のない本ではなく、
社会臨床学や心理学などの実験や社会的事件などをきちんと示して、
人の思考や心の原理について分かりやすい言葉や例で説明してあるので納得できます。
高校教師がナチス支配下の全体主義を教えるために授業で始めたゲームが、
全校生徒を巻き込んでマインドコントロールされた集団へと変貌してしまう「ザ・ウェーブ」の事件の話がとても印象的でした。
またマインドコントロールからの脱却方法についての説明や、
カルト集団から離脱した人たちやその家族のリアルな証言が何とも言えない気持ちにさせられました。
2011年10月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は「洗脳」を個人を強制的に拘禁し、精神構造を強制的に生理的に変化させる
昔からある方法とし、
「マインド・コントロール」は、より洗練された手法で必ずしも身体的拘束を伴わず、
「破壊的カルト」が対象に意識させず秘密裏に行う心理操作、と定義しています。
心理学上「マインド・コントロール」という言葉は(少なくとも本書出版当時は)定義されて
おらず、似たような概念の「セルフ・コントロール」「自律訓練法」「心理療法」とは異なり
良い意味で使われるものではないとしています。
なお破壊的カルトとは「警戒すべき幾つかの特徴を持つ、組織された反社会的な集団」
とのことです。意識操作の手法として国家が研究してきた「洗脳」の歴史やメカニズム、
それをさらに高度に発展させた「マインドコントロール」について、心理学的な研究、実験
などを基に大変細かく科学的に整理された本です。破壊的カルトによるマインドコントロール
の利用手法なども紹介されます。
著者は科学者としてマインドコントロールの是非を問うような定義づけが、既に抵抗を
感じるとしながら研究方法としては主観を排して客観的に追求したいとしており、
私個人の感想としても特に主観を強く感じるようなものはないかな、と感じました。
人間は生き物としてパターン、習性をもっていてそれを薬物など外的要因で目に見える形で
もって変化させる洗脳とは違って、対象に操作を意識させず、あるいは自らに判断させている
と誤認させるといった手法のマインドコントロールのテクニックのひとつひとつは、
その程度こそ異なれど私たちの生活に身近なものです。セールス、勧誘、コマーシャル、
世の中には他人の無意識を誘導しようとする目的のものは溢れています。そうしたものが
どういう理屈でなされているか科学的に解説されます。
「マインドコントロール」という言葉からはやはりカルトなどを連想してしまいどこか怪しい、
神秘的なものにも捉えてしまうのですが、実は人間の思考と意思決定のプロセスを科学的に研究
し尽くした末に成立しているものだということがわかります。
人間が外からの刺激に基づいて意識(ビリーフ)を形成していく以上、悪意を持ってその刺激を
操作されてしまっては程度は異なれどどんな人間でも逃れようがない、ということもわかります。
人間の思考/意思決定プロセスに興味のある方にもおススメです。
昔からある方法とし、
「マインド・コントロール」は、より洗練された手法で必ずしも身体的拘束を伴わず、
「破壊的カルト」が対象に意識させず秘密裏に行う心理操作、と定義しています。
心理学上「マインド・コントロール」という言葉は(少なくとも本書出版当時は)定義されて
おらず、似たような概念の「セルフ・コントロール」「自律訓練法」「心理療法」とは異なり
良い意味で使われるものではないとしています。
なお破壊的カルトとは「警戒すべき幾つかの特徴を持つ、組織された反社会的な集団」
とのことです。意識操作の手法として国家が研究してきた「洗脳」の歴史やメカニズム、
それをさらに高度に発展させた「マインドコントロール」について、心理学的な研究、実験
などを基に大変細かく科学的に整理された本です。破壊的カルトによるマインドコントロール
の利用手法なども紹介されます。
著者は科学者としてマインドコントロールの是非を問うような定義づけが、既に抵抗を
感じるとしながら研究方法としては主観を排して客観的に追求したいとしており、
私個人の感想としても特に主観を強く感じるようなものはないかな、と感じました。
人間は生き物としてパターン、習性をもっていてそれを薬物など外的要因で目に見える形で
もって変化させる洗脳とは違って、対象に操作を意識させず、あるいは自らに判断させている
と誤認させるといった手法のマインドコントロールのテクニックのひとつひとつは、
その程度こそ異なれど私たちの生活に身近なものです。セールス、勧誘、コマーシャル、
世の中には他人の無意識を誘導しようとする目的のものは溢れています。そうしたものが
どういう理屈でなされているか科学的に解説されます。
「マインドコントロール」という言葉からはやはりカルトなどを連想してしまいどこか怪しい、
神秘的なものにも捉えてしまうのですが、実は人間の思考と意思決定のプロセスを科学的に研究
し尽くした末に成立しているものだということがわかります。
人間が外からの刺激に基づいて意識(ビリーフ)を形成していく以上、悪意を持ってその刺激を
操作されてしまっては程度は異なれどどんな人間でも逃れようがない、ということもわかります。
人間の思考/意思決定プロセスに興味のある方にもおススメです。